大橋秀行の名言

大橋秀行

大橋秀行は“150年に1人の天才”と称された元プロボクサーで、WBC世界ミニマム(ストロー)級ならびにWBA世界同級王座を獲得した文字通りの天才。現在は日本プロボクシング協会(JPBA)会長にして日本ボクシングコミッション(JBC)理事も務め、自身が運営する大橋ボクシングジムで後進の指導にあたり、川嶋勝重、八重樫東、井上尚弥、宮尾綾香、四人のボクシング世界チャンピオンを排出した名伯楽としても知られる。また、ボクシング以外の格闘技選手にも指導を行い、他の格闘技に対しても造詣が深いことで知られる。

今回、大橋会長がアントニオ猪木vsモハメド・アリについて語った『Gスピリッツ』でのインタビューがあまりにも素晴らしく、ボクサーとしての視点から見ることで猪木vsアリはどんな闘いであったのかが見えてくる。また、ボクシングのあり方についても深い考察を述べておられたので、大橋会長の想いを名言として掲載。

大橋秀行の名言1

大橋秀行「これがもしエキシビジョンだったら、もっと面白くするでしょう。シーソーゲームの末に引き分けにしたりするはずですよ。だから、ホントに真剣勝負だったんだなって」

アントニオ猪木vsモハメド・アリ戦は間違いなく真剣勝負であり、正真正銘リアルファイトの世界王者であるモハメド・アリにフェイクファイトの地方王者であるアントニオ猪木が勝負を挑んだのだが、テクニックのない猪木はアリを決められず世紀の凡戦と酷評される結果となった。

大橋秀行の名言2

大橋秀行「改めて凄いなと思ったのは、アリがあれだけローキックを食らっても平気で戦っているという。(中略)ボクシングで足というのはフットワークを使うためのものなんですよ。直接、攻撃する武器じゃないし、攻撃される場所でもない。だから、足への攻撃に対する耐久力というのも皆無(中略)アリはあの時に初めてその痛みを味わって、あそこまで足が腫れたのに、よく棄権しなかった」

猪木はタックルができないからスライディングキックに終始したと言われるが、大橋会長の発言からしてタックル以上に有効な攻撃であったことがわかる。いくら猪木が本職のキックボクサーではないとはいえ、15Rも耐え続けたアリの忍耐力は想像を絶するのだ。さすがグレイテスト!

大橋秀行の名言3

大橋秀行「逆に猪木さんはずっと寝たままの状態でよくイチかバチかで行かなかったなって。試合をしながら、会場が盛り上がってないのは感じているわけじゃないですか。(中略)僕だったらそういうことを考えちゃうから、イチかバチかで立って突っ込んじゃうかもしれない」

さすが川嶋勝重や八重樫東といった強さと試合内容を兼ね備えたボクサーを育てた大橋会長の名言なのだ。打たせずに打つことがボクシングの本質であるが、時に打ち合いができるハートがなければ一流のボクサーにはなれないのだ。猪木よりも大橋会長のほうが勝負師なんだなあ。

大橋秀行の名言4

大橋秀行「僕は高校の時、ボクシング部に所属してたんですけど、隣にレスリング部もあって、たまに後輩たちにガチンコの異種格闘技戦をやらせてたんですよ。(中略)5対5でやると、1対4ぐらいで負けちゃうんです。やっぱりタックルに対応できなくて。(中略および勝つためにはという質問に対して)右アッパーしかない」

横浜高校ではそんなことが行われていたのか!?と格闘技ファンの妄想をおおいに膨らませてくれた大橋会長の名言。現在のMMAではレスリング+ボクシングが基本となっているから、横浜高校に両部が存続していればとんでもない猛者が育ったのかも・・・・・・とやっぱり格闘技ファンは妄想してしまう。横浜高校のみなさん、レスリング部とボクシング部を復活させましょう!

大橋秀行の名言5

大橋秀行「今はプロボクシングでも8オンスと10オンスしか使ってなくて、もう6オンスのグローブも使用してないんです。たぶんアリだったら、4オンスだと手が入らないですね。だから、特注だったんじゃないですか。僕は4オンスなんていうグローブ自体見たことがない」

4オンスというとパンチンググローブぐらい? そんなグローブでヘビー級世界NO.1のアリに殴られたら・・・・・・KOされるだけで済むかどうか。大橋会長も見たことのない4オンスのグローブを用意してきたアリサイドは、猪木を本気で一撃で倒すつもりだったのだろう。

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大橋秀行の名言6

大橋秀行「ガチガチにテーピングで固めて、しかも4オンスの薄いグローブを着けてたら、パンチを打たれた方が(中略)“中に何か入れてんじゃないか?”と思っても不思議じゃないです。それぐらい硬かったはず」

猪木は塩試合を正当化するためにアリはバンテージを石膏で固めたと主張したが、どうやら根拠なく言ったわけではないご様子。とはいえ、大橋会長はバンテージを石膏で固めるというのは全面否定。そんなことやったら拳が折れるから、ボクサーはそんな発想自体100%浮かばないとのこと。

大橋秀行の名言7

大橋秀行「僕は東日本ボクシング協会の会長だから、そういうのは言いにくいんですけどね(中略)アリが得意だったのはサミング。当時のグローブは親指の部分が固定されてなかったんで、手を開きながら左ジャブで目を狙ったり。でも、それも“技術”なんです。レフェリーに見られなきゃ反則じゃないという考え方もあるし。僕は推奨しないですけど」

もしボクサーが反則攻撃をするならという話題。大橋会長は立場から言いにくいと前置きしながらもアリの得意な反則技を詳細説明。しかしこの数年後、大橋会長の想像をはるかに上回る反則を世界戦で繰り広げた選手(K田D毅)が協会から現れたのだからさぞや驚いたことだろう。

大橋秀行の名言8

大橋秀行「ボクシング側からすると、18億円ぐらいで現役の世界チャンピオンが異種格闘技戦をやるわけないだろうということになるんです」

モハメド・アリはプロレスをやるもんだと来日したがリアルファイトをやるはめに。世界のスーパースターのアリならば18億円程度の金など一試合か二試合もやれば稼げるわけで、そんな程度の金額でプロレスラーとガチンコをやるわけがないのだ。見事にハメた猪木ってズル賢いな~。

大橋秀行の名言9

大橋秀行「自分のいいなりのルールで戦っているのに、猪木さんは考えてローキックを打ってきた。“コイツはなかなかやるな”と思ったんじゃないですかね。(中略)だからこそ、『アリ・ボンバイエ』を贈ったんじゃないですか。試合してみて、猪木さんのことを認めたんだと思います」

世界一偉大な格闘家・アリと猪木の試合は、ルールは当然アリに若干有利なものとなった。しかし、アリは猪木に有効な攻撃をすることができず、猪木の術中にハマることとなる。アリはペリカン野郎・猪木の実力を認め、自身のテーマ曲を贈ったのだからかっこ良すぎるのだ。

大橋秀行の名言10

大橋秀行「たとえ僕が世界チャンピオンの時、10億円やるから負けてくれと言われても、絶対に負けないですね。ボクサーってみんなそういうもんだと思いますよ。やっぱり殴られたら、頭に来ちゃいますもん」

さすが最強を目指し、張正九やリカルド・ロペスといった同級最強戦士たちと拳を交え続けた大橋会長なのだ。大橋会長のボクサーとしての姿勢は自身の弟子たちにも継承され、八重樫東は来る2014年9月5日、軽量級最強の男といわれるローマン・ゴンサレスと対戦。

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大橋秀行の名言11

大橋秀行「ボクシングに勝ったと言いたいなら、こちらの土俵に上がってきて戦ってくれと。ボクシングを引退した人たちをリングに上げて、いきなりローキックを浴びせる。それでボクシングに勝ったと言うなら、逆にこちらのルールで挑戦してきて欲しい」

今はなきK-1は元ボクサーをやたらとリングに上げたがり、ロートル相手に勝たせることでK-1選手の強さを盛んに喧伝していた。しかしこういった戦いはフェアとはいえず、本当に勝ったというならばボクシングで勝負するか、もしくは猪木とアリが戦ったようにオリジナルのルールを作るべき。

大橋秀行の名言12

大橋秀行「ボクシングも今はビジネス的にはそれほど良いわけじゃないんですけど、結局、組織力が凄いじゃないですか。コミッションと協会があるから、1つにまとまってるんですよ」

だから選手層が薄くならず、常に強く魅力的な選手を供給できるため、日本のMMAやキックボクシングと違い一定の人気を獲得し続けることができるのだ。最近では、内山高志や八重樫東、井上尚弥といった強いうえに試合内容も抜群の選手が多く活躍し、ボクシング人気が高まり始めている。
以上で大橋秀行の名言は完。猪木vsアリ戦を中心とした内容であったが、大橋会長のボクサーとしてのプライドが垣間見える名言をいくつも掲載したつもりだ。
なお、大橋会長のさらなる名言は大橋ボクシングジムの公式HPをチェック!

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